鮪のシマハラ

鮪のシマハラ応援団➄  中村悌二(なかむら ていじ)さん

中村悌二さん

株式会社カゲン代表取締役

株式会社カゲン http://www.kagen.biz

 

飲食のプロデュースを何百件とやってきましたが、最終ゴールが見えない、動機すらはっきりしないという人が多いんです。でも、島原氏は、マグロで東京で何年で何十店舗、でも金は使いたくなんだ、とキッパリと言い切る。ジャッジも早い。これほどわかりやすく、明快な人間と仕事をやれるのは、やっぱりプロデュース冥利に尽きるんですよ。いま、東京で飲食店をやるのは簡単ではありませんが、資金2000万で物件取得から全部やるという入り口に対しては、しっかりお手伝いできたと思います。

 

わかりやすさと言えば、「鮪のシマハラ」自体がそうですね。世の中は、何を食ってるのかわからない時代ですが、この店は、マグロをおいしく食べさせたいというそれ一本でしょ。専門店がトレンドとなっているいま、「マグロのうまいところに行こう」といえば、それがフックになる。ただ、マグロ専門と謳う以上は、これまでと違う提供の仕方が必要です。むろん刺身はうまいけど、おとなしすぎる。シズル感もない。切って出すだけだから。だから、考えたのは、シンプルに焼くっていう行為ですよね。じゅ〜っとか、カリッとか、五感に訴えるマグロの焼肉。生か煮るだけだったところに、焼くが加わったのはインパクトがありますよ。匂いが立ち、音がする店は自ずと活気が出てきます。また、ホホ肉や血合い、白子やハツなどいろんな部位料理も出してますね。これはまさに鮮度勝負で、それだけいいマグロを仕入れなければできない技。彼が、これまで築いてきた鮪業者とのネットワークがあればこそで、これも大きな強みです。

 

さて、問題はこれからだ。彼の目標は、当面5年で30億でしょ? これだけ大きく出ると、リスクを抱える。怖いんです。でも、言い切って、なおかつ自分の弱さや怖さのハードルを超えてきているということは、まずは成功の第一条件をクリアしていると言っていい。あとは、今後どうやって、島原2号、3号を作っていくか。彼と同じくらい強いマグロ愛を持つ人間がもう一人出てくれば、2店舗目は早い。飲食店は、人なんです。そこを乗り越えていって欲しいんですよ。

 

彼は、人を巻き込んで巻き込んでデカくしていく人間です。この巻き込む力は、彼の専売特許のようなもの。人は、自ら彼に関わりたいと思うんだね。それは、彼が真正直だから。心底マグロを愛しているし、売上もFBとかで偽りなく報告している。悩んでいたら、悩んでいる。わからなかったら、わからない。これがいいと思ったら、すぐやる。彼の最大の武器です。その武器で、5年30億に向かって、脇目も振らず突き進んで欲しいね。

 

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